KanonSS風日記 2日目

前日に引き続き今日もKanon風でお送りします。かなり長いので面倒な方は読み飛ばしてくださって構いません。


ボクは、みんなのざわつきで目を覚ました。どうやら、寝た感じはしなかったけど少しは寝てたみたい。
時刻は朝の6時前。
朝食とお風呂のために旅館によることになっていた。
ボクとしては食べるのが遅いから先に朝食を済ませたかったのだけれど・・・あとでばたばたするから、との理由で却下された。
・・・うぐぅ、こんなときに秋子さんがいたらなぁ。
佐祐理さんたちの家族はどうやら朝ごはんを先に食べるらしい。うぐぅ、すれ違っちゃった。
偶然に友達に会ったからボクはちょっと修学旅行気分だった。けど・・・やっぱりそううまくはいかないみたい。
バスの中では離れてるし、話す機会はほとんどなかった。
結構お風呂に長い時間をかけちゃって、気がついたら残り30分もなかった。
食べるのが遅いボクにとって、この時間ではちょっとつらい。だけどボクはなるべく残さないように、がんばって食べた。
けど、最後に楽しみに取っておいたヨーグルトがどうしても時間がなくて食べれなかった。もう、すごくおなかいっぱいになっちゃってたし。
ボクたちはバスに戻って、やっと愛知万博へ向かおうとしていた。その間の1時間は・・・みんなぐっすり眠っていたみたいだった。
ガイドさん(この場合は添乗員さんっていうのかな)が
「みなさんとても気持ちよさそうに眠っていらっしゃいましたね」
っていってたから。そして、ボクもその例に漏れず眠りこけていた。
みんなおなかいっぱいになって暖かくなったから眠くなっちゃったんだ。ものすごく眠かったから1時間でも寝れたことは幸運だったと思う。
駐車場について、そこから先は結構な距離を歩かなくちゃいけなかった。
ボクたちはおばあちゃん達を連れていたから、ゆっくり歩かなくちゃいけなかった。ほとんど列の最後尾をゆったり歩いてた。
みんなに追い越されるのがすごくもどかしかったけど、しょうがないよね、って思った。坂ではおばあちゃんの背中を押したりして、なるべく早く歩けるようにした。
でも、そんな必要はあまりなかったみたいだと、ボクは会場について思い知らされた。
ゲートは人で埋め尽くされていて、気持ち悪くなるくらいだった。少しくらい追い抜かれても全然関係ないくらい。
もう、そのときには佐祐理さんたちなんて影も形もなかった。会場内で会うのは絶対無理だなぁ、って思わせた。
30分以上は待って、ようやくゲートを通してもらえた。
まずは予定していた展覧車に乗ろうと思ったのだけれど・・・思った以上に待ち時間がすごくて、次に予定していた「サツキとメイの家」に間に合いそうになかった。「サツキとメイの家」は完全予約制だから、絶対に遅れちゃいけない。だからあきらめるしかなかった。
遠いし4人しか入れなかったから、ボクたち4人(お母さんとお父さんといとこ)はおばあちゃんたちと分かれて目指すことにした。
時間に間に合ってほっとしていると、なんだか古い新聞とかが配られた。昭和30年代の新聞、だって。なんかすごく古いちっちゃな文字でかかれてた。
でも、この時代はもう左から右の横文字だったんだなぁ、ってわかって、ちょっと面白かった。
しばらくしてトトロクイズが出されたんだけど、ボクはほとんど答えられなくてちょっと悔しかった。
みんな、サツキとメイの苗字が「草壁(クサカベ)」だなんて、覚えてたかな??
あと、サツキたちのお母さんの入院してた病院の名前、ずっと憶えてたはずなのに思い出せないのがすっごくもどかしかったな。
正解は、「シチコク山病院」漢字忘れちゃったけど、言われたら思い出したのに。
そんなことしてたら見る時間になって、いろいろと家を探索した。
ちゃんとメイちゃんの赤い長靴とかあったり、穴の開いたバケツとか・・・どんぐりの落ちた縁の下があって、ボクはすっごくはしゃいじゃった。
でも、屋根裏に入れなかったのがすごく残念だった。
メイちゃんみたいに、あの壁の穴に手を突っ込んでみたかったのにな。
いつの間にか時間になっちゃって、ボクたちはしぶしぶその家を後にした。でも写真をいっぱい撮ったから、もう大丈夫。(デジカメなのでUPできないのが残念・・・(><))
昼食は各自で食べて、その後はロシア館とか並ぶ必要のないところにいったけど、やっぱり並ぶ必要のないものはそれなりだったと思う。
でも、イギリス館はちょっとおもしろかったかな。なんだか、こども科学館においてあるようなものがいっぱいあった。
ボクも一緒になって並んでいたら、あとでお母さんに
「まさか小学生がならんでるところで一緒に並んでるとは思わなかった」
って苦笑された。うぐぅ、だってたのしそうだったんだもん。
そのあとはサーカス電力館、っていうのに行ってみた。
1時間くらい待つようだったけれど、それくらいなら、と思って待った。
その並んでいる間に、香里さんからメールが来た。
『今、あゆがすんでいるところの近くに居るわよ』
って。
でもボクは愛知万博にきてる。
うぐぅ、今ボク愛知万博にいるよ・・・』
って送ったら、
『あら、いいわね。じゃあ写真ヨロシクね、よかったらお土産も(笑)』
って送り返された。ボクは頑張って写真を撮ろうとしたんだけど…あんまりいいのは撮れなくて、
うぐぅ・・・ごめんね、こんなのしかとれなかったよ・・・』
って少し眺めのいい写真を送った。そしたら、
『ええと…とりあえず観覧車があるのは、わかったわ』
ってちょっと残念そうな答えが返ってきた。ごめんね、香里さん。
サーカス電力館を出た後は、夕食を食べるためにふらふらしていた。一応手ごろなお店を見つけて入ったんだけど・・・。
暇そうなウエイトレスさんにお水を頼むと、にこやかに「セルフサービスです」と言って動こうとしないのがみんな少し気にいらなかったみたい。
ボクたちは他にもいろいろ回った後、おばあちゃん達を少し休ませるためにも二階にあったテラスみたいなところに行った。そのときにはすでに5時を回っていたから、おばあちゃんたちはそこで休むことになった。
結局ボクの家族だけになって、グローバルコモン3のドイツ館を見るために向かった。
3・4時間も並ぶことを嫌がったせいで、日立もトヨタも残念ながら入場者満杯で見れなかった。だから、ボクがせめて最後に見たかったものを見ることにした。
でも、ドイツ館だけなぜか130分待ち。朝見たときには210分待ちだったからまだいいけど・・・。それでも他のは30分待ちとかなのに。
ボクたちは交代して順番を待った。(ほんとはいけないんだけど)その間に、イタリア館とかそういうところを見て回った。イタリア館はチョコで覆った車があったり、水の世界がきれいに描かれていたりで、5分ほど並ぶのも少しわかった。
そんな事を繰り返しているうちに、やっと僕たちの番がやってきた。
ボクが何を心待ちにしていたかというと・・・なにか近未来的な乗り物に乗ってドイツの世界を案内する、と描いていた公式ガイドブックを見て、乗ってみたい!と思ったんだ。
でも、会場に入った瞬間、その期待は凍りついた。
上から、「きゃーっ」って声が聞こえる。
あ、あれ何かな?って思いつつもすぐに順番が来てしまったので聞く暇も無くその乗り物に乗り込んだ。
乗り物に乗ってから、お父さんに
「あの声はなんだったんだろ?」って聞くと、
「ジェットコースターじゃないか?」って笑って答えられた。
・・・え、ジェットコースター!?
気がつくと、乗り物はエレベータみたいなものにのって上に持ち上げられている。
「う、うぐぅ・・・」
「こんなに待ったものがあゆの嫌いなジェットコースターだったとはね」
お父さんに意地悪く笑われる。
「こ、これくらいなら大丈夫だもん!」とボクはいってみせるけど、やっぱり怖いものは怖い。
がくん、と乗り物が揺れて、斜めになった。
うぐぅ〜〜!!ボクジェットコースターなんて聞いてないよぉーー!!」
涙目になりながら、下降していく中ボクは言った。
それはすこしのものだったのだけれど、いつまた「それ」がくるかわからない恐怖に、ボクは気が気じゃなかった。
説明なんて左から右に流して、いつそれが来てもいいようにボクはふんばっていた。
・・・けど、結局あれ以上「それ」が来ることはなかった。
ボクは、「なんだ、あれだけだったんだ、全然大丈夫だったねっ」
と言って見せた。ほんとは、なかったことにすっごく安心していたけど。
終わったときには、集合時間の1時間前だった。
もちろんお土産なんて買う暇は無くて、急いで出口のゲートに向かった。
そのとき、佐祐理さんと、佐祐理さんのお母さんに会った。佐祐理さんのお母さんはすっごく満足している風だった。ボクが、
「どこへ行ったんですか?」
って聞くと、三菱館と、日立館とかよって教えてくれた。
すごかったんですよー、って話してくれて、日立館では4時間待った事を教えてくれた。ボクたちはさすがにびっくりしたけど、やっぱりすごかったらしい。
待っただけの価値はあったみたいで、ボクたちもやっぱり待てばよかったね、ってちょっとにこやかに恨みがましく言ってみた。
もし、次行くことがあれば絶対にそのプランで行こう。そのときボクは心に誓った。一旦別れて、その途中でおばあちゃんたちと合流して、一緒に駐車場へ向かった。
おばあちゃん達は少しはお土産を買っているようで、少し羨ましかった。ボクたちもドイツ館なんかに行かないで、お土産かってたほうが良かったかもしれない、って少し後悔した。
バスにつくと、もうすぐ出発の時間、というときだった。
ボクは足が痛くて、眠くてしょうがなくて、すぐに眠りに落ちていった。


・・・長くてごめんなさい(汗)何気にあと少し3日目に続きます。
ちなみに、香里はえりっくです。